なまりを消さずに英語の発音を改善する方法
ある単語を口にする。相手が身を乗り出して「え?」と聞き返す。もう一度言う。それでも伝わらない。3回目には、その文まるごとを「なんでもない」に取り替えたくなります。
その瞬間はつらいものです。とくに、その単語を知っていて、文章の上では何年も使ってきたときはなおさらです。でもそれは、あなたのなまりが悪いという意味でも、ロンドンやニューヨークの人みたいに話す必要があるという意味でもありません。ただ、あなたの発音のある一部分が、その聞き手には聞き取りにくかった、というだけのことです。
そちらのほうが、ずっと小さくて、ずっと扱いやすい問題です。それになら、取り組めます。
なまりを消すのではなく、通じることを目指す
なまりは発音の間違いではありません。誰にでもあるものです。役に立つ目標は通じること(intelligibility)、つまり、聞き手が「もっとゆっくり」「もう一度」と何度も頼まなくても、あなたの言うことを理解できる状態です。
また、すべての音を直す必要もありません。単語そのものを変えてしまう音や、伝えたい大事な部分を隠してしまう音から始めましょう。ある学習者にとっては rice(米)と lice(シラミ)かもしれません。別の人にとっては、worked の最後の子音や、ship と sheep の違いかもしれません。
人に誤解される単語や、音声認識にいつも間違えられる単語を、短いリストにまとめておきましょう。あなた自身のリストは、一般的な「英語の難しい音」の寄せ集めよりも、はるかに価値があります。
口が何をすべきかを知る
舌と唇が同じ動きを繰り返しているなら、単語を大きな声で言い直しても効果はありません。
ある音が厄介なときは、次の三つを確認しましょう。
- 舌: 歯に触れている? その裏の歯茎に触れている? それともどこにも触れていない?
- 唇: 丸めている? 力を抜いている? 横に引いている?
- 声: のどに震えを感じられる?
たとえば think と this は、どちらも舌を歯の間に軽く挟んで始まりますが、this の最初の音ではのどが震えます。まずゆっくりその音を練習し、次に単語の中で、最後に文の中で練習しましょう。単独では出せる音でも、文のほかの部分が速くなると消えてしまうことがあります。
すべての音を磨く前に、単語の強勢を直す
長めの英単語では、たいてい一つの音節が際立ちます。強勢が予想外の場所に落ちると、個々の音が近くても、聞き手はその単語を認識するのにもう一秒よけいにかかることがあります。
いちばん強い音節が、この単語ファミリーの中でどう移動するか見てみましょう。
| 単語 | こう言う |
|---|---|
| photograph | PHO-to-graph |
| photographer | pho-TOG-ra-pher |
| photographic | pho-to-GRAPH-ic |
新しい単語を保存するときは、つづりと意味だけを書かないでください。強勢のある音節に印をつけ、その単語を完全な文の中で言ってみましょう。音声付きの辞書は、信頼できるお手本になってくれます。
すべての単語を同じ重さで言うのをやめる
はっきりした発音は、子音と母音だけの問題ではありません。英語の聞き手は、文の強勢を頼りに大事な情報を探してもいます。
次の文を声に出して言ってみましょう。
I ordered the BLUE one, not the BLACK one.
色を表す単語が対比を担っているので、そこは強く聞こえるべきです。the のような小さな文法語は、たいてい弱く速くなります。もしどの単語も同じ大きさで丁寧に言われると、文はぎこちなく聞こえ、いちばんの要点が見つけにくくなります。
実生活で必要な文を一つ取りましょう。大事な単語を二つか三つ、下線を引きます。その単語をはっきり言い、ほかは背景に置いておきましょう。これは、一つの不完全な母音にこだわるより、大きな違いを生むことがよくあります。
連結に耳を傾ける、ただし無理に作らない
自然な話し方では、単語の切れ目があいまいになります。ある単語の最後の音が、pick_it_up のように次の単語につながることがあります。did you のような速いフレーズでは、音そのものが変わることもあります。
速い英語を理解するには、こうしたパターンに気づける必要があります。ただし、「ネイティブっぽく」聞こえるように、くだけたつづりを無理に使ったり、すべての音の弱化をまねたりする必要はありません。まずは、単語のあいだに大きな間を入れずにつなげることから始めましょう。
- 「turn‿it off」
- 「an‿old friend」
- 「pick‿it up」
単語を別々にではなく、フレーズまるごとを録音しましょう。あなたが鍛えているのは、その移り変わりの部分です。
「聞く・録音する・比べる」のループを使う
自分の発音とお手本の違いを一度も耳で聞かなければ、発音練習はただの当てずっぽうになります。
短い一文を使って、このループを繰り返しましょう。
- 聞いて、いちばん強い単語に気づく。
- その文をゆっくり繰り返す。
- 自分の声を録音する。
- 録音をお手本と比べる。
- 音・強勢・連結を一つ変えて、もう一度録音する。
1セッションには一文で十分です。一度に五つも変えてしまうと、どの変化が効いたのか分からなくなります。
Lingaira には発音のスコアリングとフィードバックがあります。だから、目標のフレーズを練習するときや会話のあとに、比べる工程で Lingaira を使えます。スコアは英語への判決ではなく、ヒントとして受け止めましょう。
もう一人の相手を必要としないルーティンがほしいなら、一人で英会話を練習する方法を試してみてください。
一つの音に、まる一週間かける
繰り返し出てくる問題を一つ選び、7日間そのままにしておきましょう。まず五つの単語で、次に二つの文で、それから短い受け答えの中で練習します。週の終わりに、同じ受け答えをもう一度録音します。
これは遅く感じるかもしれません。それでも、関係のない二十の音を駆け足で通り過ぎ、プレッシャーの中で一つも思い出せないよりは、ずっと速いのです。
そして、もし誰かが聞いた瞬間に発音が悪くなるなら、足りないのは口の形ではなく、自信かもしれません。怖いと感じるときに英語を話すためのこのガイドが、プレッシャーを少しずつ積み上げる助けになります。
あなたは、自分がどこから来たかの痕跡をすべて消そうとしているのではありません。相手が一度であなたの言いたいことを受け取りやすくしようとしているのです。
実際の会話であなたを裏切った単語を一つ選ぶことから始めましょう。はっきりしたお手本を見つけ、文の中でそれを録音し、「なんでもない」と言いたくならなくなるまで、その文に取り組み続けてください。