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英語を自然に話すコツ:教科書っぽさが抜ける6つの習慣

同僚にこう聞かれたとします。"Do you want to grab lunch?"(お昼、行かない?)

あなたは "Yes, I would like to have lunch with you." と答えます。

この文に間違いはひとつもありません。文法も完璧です。それなのに、どこか教科書の会話文を読み上げたような、ちょっとした違和感が残ります。同僚はにっこりしてくれますが、それはたぶん、気をつかってくれたときの笑顔です。

B1〜B2あたりで、多くの学習者がこの壁にぶつかります。英語は正しいのに、みんなが実際に話している英語には聞こえない。でも安心してください。この差の原因は、たいてい発音でも文法でもありません。ちょっとした習慣がいくつか違うだけです。どれも、ひとつずつ身につけていけます。

「自然」は「ネイティブっぽい」とは違う

まず、ここをはっきりさせておきましょう。自然に話すというのは、アメリカ英語やイギリス英語の発音をまねることではありません。なまりが強くても、まったく自然な英語を話す人はたくさんいます。言葉の組み合わせ方が、ふだん人が話すときと同じだからです。

もちろん、音がはっきりしていることも大事です。単語を聞き返されることが多いなら、まずは英語の発音を上達させる方法から始めてみてください。でも、ちゃんと通じているのに、なんだか「ズレている」気がするなら、このまま読み進めてください。直すべきところは別にあります。

1. 短縮形を使う

このリストの中で、いちばん手っ取り早く効果が出るのがこれです。話し言葉では、ほぼ必ずと言っていいほど短縮形が使われます。

教科書の英語話す英語
I am not sure.I'm not sure.
I do not know.I don't know.
It is fine.It's fine.
We will see.We'll see.

短縮しない形が間違いというわけではありません。ただ、会話の中だと必要以上に重く響いてしまいます。"I do not know" は、いらついているようにも、やけに堅苦しくも聞こえます。まるで何かを強く言い張っているかのように。短縮しない形は、本当に強調したいときのためにとっておきましょう。"No, I did not eat your cake."(違うってば、ケーキは食べてないよ)

今日さっそく試してみましょう。週末にしたことを5文、声に出して言ってみてください。短縮できるところは、全部短縮して。

2. 単語はバラバラではなく、かたまりで覚える

自然に話す人は、一語ずつ文を組み立てているわけではありません。あらかじめできあがったかたまりを、まるごと取り出しているのです。make a decision、heavy rain、it's up to you、to be honest、I'm into... のように。

単語を一つずつ覚えていると、どの単語と組み合わせるかを自分で選ばなければならず、そこでつまずきます。rain も strong も知っているから、日本語の「強い雨」につられて "strong rain" と言ってしまう。意味は通じます。でもネイティブは heavy rain と言います。この小さなズレこそが、文が「翻訳っぽく」聞こえる原因です。

だから、役に立ちそうなフレーズを耳にしたら、新しい単語だけでなく、まるごとメモしましょう。"run = go fast" ではなく、"I'm running late"(ちょっと遅れそう)と書く。そのかたまりを何度か声に出して、つっかえずにひと息で言えるようになるまで繰り返します。

これは、頭の中で翻訳するクセから抜け出すいちばんの近道でもあります。もっと掘り下げたい人は、翻訳せずに英語で考える方法も読んでみてください。

3. 答える前に、まずリアクション

ネイティブ同士のおしゃべりを聞いていると、あることに気づきます。とにかく、しょっちゅう反応しているんです。短い声やひとことを、本題の答えに入る前から挟んでいます。

  • "Oh, really?"
  • "No way!"
  • "That makes sense."
  • "Fair enough."
  • "Oh, nice."

学習者は、ここを飛ばしがちです。日本語ではあれほど相づちを打つのに、英語になると黙って聞いて、それから完璧で丁寧な答えを返す。正しいのですが、おしゃべりというより面接のような雰囲気になってしまいます。

リアクションには役割が二つあります。ちゃんと聞いているよと相手に伝えること。そして、考えるための時間を1〜2秒かせげること。"Oh, that's a good question" は自然な英語であり、しかもタダで「間」が取れるひとことでもあるのです。

4. 沈黙ではなく、言葉で間をつなぐ

考える時間は誰にでも必要です。ネイティブは、その時間を言葉で埋めているだけです。

  • "Let me think..."
  • "Hmm, good question."
  • "Well, it depends."
  • "How can I put this..."

長い沈黙が続くと、相手は「ちゃんと伝わったかな」と不安になります。単語を探しながら "Ehhh" と伸ばしていると、詰まっているように聞こえます。"Well, it depends" なら、考えているように聞こえます。実際、考えているわけですから。

ひとつ注意点があります。やりすぎは禁物です。数文に一度のつなぎ言葉ならリラックスして聞こえますが、一文ごとに入れると、特に "like" を連発すると、かえって緊張しているように聞こえてきます。

5. 言い方をやわらげる

英語は何でもストレートに言う言語だと思われがちですが、実は相手に気をつかう言い回しがたくさんあります。日本語なら「ください」のような語尾でていねいさを出せますが、「コーヒーをください」をそのまま英語にすると、そんなつもりはなくても失礼に聞こえてしまうことがあるのです。

ストレートすぎる自然な言い方
Give me a coffee.Could I get a coffee?
You are wrong.I'm not sure that's right.
I want to leave early today.Would it be okay if I left a bit early today?
This is bad.It's not great, to be honest.

やわらげるのに使うのは、ちょっとした言葉ばかりです。could、would、a bit、kind of、I'd say、I was wondering if... 意味は変わりません。変わるのは、相手の受け取り方です。

何でもかんでもやわらげる必要はありません。友だち同士なら "Pass me the salt" でまったく問題ありません。でも、お店や職場、それにまだあまり親しくない相手には、こうしたちょっとした言葉が目立たないところでしっかり効いてくれます。

6. テストの答えではなく、ふだんの会話として答える

学校では、完全な文で答えるように習ったかもしれません。"Do you like coffee?" "Yes, I like coffee." 文法の練習にはうってつけです。でも実際の会話では、ちょっとロボットっぽく聞こえます。質問をそのまま繰り返して答える人なんていないからです。

実際の答えはもっと短く、たいてい何かがひとつ足されています。

  • "Do you like coffee?" — "Yeah, I can't start the day without it."
  • "Have you been to Japan?" — "Not yet, but it's on my list."
  • "Are you coming tonight?" — "Sounds good. What time?"

よく見ると、どの答えも質問と同じ言葉はくり返さず、そのぶん新しいことを言っていますよね。そしてその「新しいひとこと」こそが、会話を続けていくきっかけになります。もう少し長く答えたいときは、シンプルな型に乗せましょう。英語の答えに「型」をつくる方法を参考にしてください。

スラングについてひとこと

自然な英語とは、スラングだらけの英語のことではありません。"gonna"、"lit"、"bro" を毎回の文に混ぜても、自然には聞こえません。むしろ、無理して演じているように聞こえます。年齢や場面、目の前の相手に合わないスラングは、教科書どおりの英語よりもずっと浮いてしまいます。

目指すのは、気さくな同僚が使うような英語です。肩の力が抜けていて、分かりやすくて、礼儀正しい。それなら、ほとんどどこでも通用します。

練習のしかた(1週間で5フレーズ)

このリストを読んだだけでは、話し方は変わりません。変わるのは、実際に使ったときです。シンプルなプランを紹介します。

  1. 集める。 リアルな会話の短い動画を見ましょう。インタビューでも、好きなドラマのワンシーンでも構いません。自然だなと感じたフレーズを5つ書き出します。
  2. リズムをまねる。 話し手に合わせて一つひとつ声に出し、すらすら言えるまで繰り返します。これにはシャドーイングがぴったりです。
  3. 実際に使う。 会話の中で、5つ全部を使ってみましょう。最初はわざとらしく感じるはずです。それが普通です。
  4. 翌週も繰り返す。 新しい5フレーズで同じことをして、前のフレーズも引き続き使っていきます。

むずかしいのはステップ3です。話し相手が必要ですし、新しいフレーズを試すあいだ、気長に付き合ってくれる相手でなければなりません。Lingaira は、まさにそういう練習のために作られています。AIチューターの Lumi と、あなたのレベルに合わせたリアルタイムの音声会話ができ、会話のあとには発音・文法・語彙・流暢さについてのフィードバックが届きます。同じ日常の場面を何度でも繰り返せるので、新しいフレーズが考えなくても口から出てくるまで練習できます。


誰かほかの人のように話す必要はありません。肩の力が抜けた、あなたらしい英語に聞こえればいいのです。このリストから習慣をひとつ選んでください。短縮形でも、リアクションでも構いません。それを次の会話で使ってみましょう。慣れたら、次の習慣を足していく。数週間後、誰かにランチに誘われたら、あなたはさらっとこう答えているはずです。"Sure, sounds good."